遂に、Adobe(アドビ)の「Flash Player(フラッシュプレイヤー)」が2020年12月31日でサポート終了をする事になりました。
adobeの公式発表日2017/7/25からサポート終了の2020/12/31まで、約3年余りの猶予を持って発表された事になります。
[adobe.com ※English]
実際のところ、既に一般のwebサイト(お店や企業など)でflashコンテンツが利用される事は稀です。
それでもFlash Player終了で影響を受ける一般ユーザーは、少なからず存在します。
今回は、Flash Playerの終了で注意が必要な人について考えてみました。
そもそもFlash Playerって何?
ブラウザ上でFlashコンテンツを利用可能にする
少々雑で乱暴に解説するなら、webブラウザ上で「flashコンテンツ」を動かす為に必要なソフトウェア(Webブラウザー用プラグイン)と言ったところでしょうか。
当然ながらブラウザにFlash Playerが搭載され無くなれば、Flashコンテンツは動かなくなります。
多くが別の技術に置き換わっている
かつて、webブラウザ上で動く「ゲーム」「多機能ツール」や企業サイトなどの「動きのある物」(スイングメニューなど、動画)は「flashコンテンツ」で制作される事は珍しくありませんでした。
しかし、2017年時点で既に「flashコンテンツ」を目にする機会は非常に少なくなりました。
flash対応外モバイルの台頭、セキュリティ対策への負担など要因はさまざまですが、とりあえず今言える事は、「既に多くのコンテンツがFlash Playerを必要としない別技術に置き換わっている」現実です。
しかし、世の中全ての「flashコンテンツ」が置き換わっている訳ではありません。
当時制作された大掛かりなFLASHコンテンツ(TOOLやゲームなど)は、今もFLASHコンテンツのまま運用されがちです。
時代はプラグイン無し
Silverlightも終了予定
「Flash Player」の類似技術としてはMicrosoft(マイクロソフト)の「Silverlight(シルバーライト)」が比較的有名ですが、Silverlightもサポート終了(2021年10月12日予定)が発表されています。
ブラウザプラグインでコンテンツを動かす時代は終焉に向かいます。
Adobe AIRも終了
余談。
ブラウザプラグインではありませんが、FLASHアプリをOS上で動作させるソフトウェア「Adobe AIR」も2020/12/31でサポート終了です。
ユーザーが限定的な、デスクトップガジェットっぽいAIRアプリは運用に影響を受けそうです。
html5、css、scriptの時代は続く
別途ソフトウェア(プラグイン)に依存しない「html5、css、script」がフロントの主流である状況は暫く続きそうです。
Flashコンテンツの見分け方
コンテンツ部分の表示で確認
WEBの見た目だけでは普段利用しているコンテンツがFlash Playerを必要とする「FLASHコンテンツ」なのかは気づき難いものです。
確実なのは配信元のWEBサイトで動作環境を確認する事ですが、対応ブラウザのみでFlash Playerの言及がない事も珍しくありません。
愛用しているコンテンツがFlashコンテンツなのか不明な場合は、コンテンツ内を右クリックしてみましょう。
[※バージョンやコンテンツにより表示は異なります]
Flash Playerの設定が表示されるのはFlashコンテンツだけです。表示されたのであればFlashコンテンツ確定です。
または最初から、「Adobe FLASH Player はブロックされています」のメッセージが表示されていてもFlashコンテンツです。
※既に主要ブラウザでFlash PlayerはデフォルトでOFFになっている為。
スマホで見分けるには?
そもそも、モバイル版(スマホ)Flash Playerは10年近く前に終了しています。
今、主要ブラウザで表示出来ているのであれば、それは「Flashコンテンツ」ではありません。
Flash Player終了で影響を受ける人
PCでブラウザゲームをやってる人
前述の通り、一般的なWEBサイトで「Flashコンテンツ」を見かける事は殆どなくなりました。
しかし、webブラウザ上で動作する「WEBブラウザゲーム」は注意が必要です。
「WEBブラウザゲーム」には未だ、Flash Playerが必要な「Flashコンテンツ」が多く存在します。
「Flashコンテンツ」だった場合、主要ブラウザからFlash Playerが搭載されなくなる前に、移行されないと動作しなくなる事になります。
ブラウザ上の多機能ツール
その他にも注意が必要なのは、古くから「ブラウザ上でアプリ並みに多機能なツール」を使っている場合です。
多機能画像編集ツールや株関連のツールに多い印象です。
「Flashコンテンツ」だった場合に、これらもFlash Playerが搭載されなくなると、動作しなくなる事になります。
Flash Player終了で影響を受け無い人
スマホユーザー
モバイル版のFlash Playerが終了してから、既に10年近くが経過しています。
製作者も現行のスマホ(Android・ios)ユーザー向けのWEBに、Flashコンテンツは通常使いません。(PC向けだったり、長年放置WEBサイトなら分かりませんが・・・)
「Flashコンテンツの見分け方」でも述べた通り、今現在スマホ主要ブラウザで問題なく表示出来ているコンテンツは「Flashコンテンツ」では無いのです。
今、スマホで愛用しているコンテンツには影響ありません。
一般的なスマホユーザーにFLASHの影響は微塵も無いでしょう。
これからFlashコンテンツ選び
移行できずにサービス終了を警戒すべし
2020年以降も利用する為には、運営会社(提供元)でHTML5など別技術でコンテンツを作りかえる必要があります。
もし今から「Flashコンテンツのブラウザゲーム」「FlashコンテンツのWEBTOOL」などを新たに利用する場合には、運営会社が今後コンテンツを別技術に移行出来るのか?正確に見極める必要があります。
さて、どんなFlashコンテンツなら移行してもらえる可能性が高いのでしょうか?逆に警戒が必要なのはどんなコンテンツでしょうか?
答えは「運営会社の目線」に立ってみると明らかです。
運営会社にとって、Flashゲーム・Flashツール等利用者が少なく今後利益にならないコンテンツは果たして多大な開発費を掛けてまで移行するメリットはあると思われますか?
人の少ないマイナーなゲームや、主流では無いWEBツールは、移行されずにサービス終了となる可能性を警戒しましょう。
まとめ
愛用コンテンツが移行出来るのか注視
結局のところ、提供元が「FLASHサポート終了までに、別技術に置き換えてくれるのか?」に掛かっています。
客観的に見て「このコンテンツは利用者少なそうだな…」と感じるのであれば、どんなにあなたにとって楽しいゲームでも、有用なツールでも要注意です。
そんな要注意コンテンツを利用されている方は、足繁く配信元のWEBサイトに訪れてチェックしたり、万一に備え代替サービス等を物色し始めるのも悪くないかも知れません。
それでは、楽しいPC、スマホライフを!