【「.htaccess」が使えないと予想以上に不便だった件】
趣味用のサーバーとして「z.com WP」を借りてから、約2か月が経過しました。
先に結論から言ってしまうと、後日また引っ越す事にしました。セキュリティ系プラグインとの相性が今一つで、力業が増えてしまった事が原因です。
今回は、z.com WPを2月使ってみた感想と「SiteGuard WP Plugin」との相性を備忘録替わりにメモ。
※本記事は2017/1019現在のサーバー仕様を元にした内容です。各仕様は変更される場合があります。留意下さい。
そもそも「z.com WP」ってなに?
ワードプレス専用サーバー
大手ホスティングのGMO系サービス「z.com」のWordPress専用のレンタルサーバーです。
勿論、WordPress専用なのでWP以外の用途には使えません。
【Z.com WP】WordPress以外のCMSは利用できますか? | ホームページ作成なら Z.com WebHosting
良かったところも多い
今回は辞めてしまった話なので、残念サーバーなのか?と誤解されそうですが、そんな事はありません。
「z.com WP」には良かった点も多く、更に改善のアップデートも適時行われていた印象です。たまたま運用スタイルに合わなかっただけの話です。
フォローする訳ではありませんが、2か月間で個人的に良かったと思う点を、幾つか挙げておきたいと思います。
- 「400円/月~」と「マルチドメイン対応のWP専用サーバー」としては、結構安い
- 安価な割には、結構速い印象(冒頭の過去記事参照)
- 9/26_メール機能が無料で追加された(公式サイト)
- 9/12_DB容量が大幅にアップした(公式サイト)
- キャンペーンが良く開催されるので、検討している方はニュース必読。
じゃあ、なぜ乗り換えるの?
理由はこれです。
【Z.com WP】for WordPressプランで.htaccessは利用できますか? | ホームページ作成なら Z.com WebHosting
ヘルプで公開されており、申し込み時点で既に知っていた事ですが、思いのほか影響が大きかった感じです。
他社のWordPress専用のレンタルサーバーでは、「.htaccess」の一部記述を無効化しているようですが、「z.com WP」では一切の編集が不可能のもよう。
困った事に、セキュリティ関連のプラグインやアクセス制御に「.htaccess」を利用している事は珍しく無く、保守運用に多くの時間を費やす結果となってしまいました。
個人的には「SiteGuard WP Plugin」の幾つかの機能が無効になってしまったのは痛かったですね。
ちなみに、手軽にセキュリティ設定可能な「SiteGuard WP Plugin」は日本で利用者が多い人気プラグインです。
検討中の方向けに「z.com WP」上で「SiteGuard WP Plugin」の使える機能、使えなくなる機能を残して置きたいと思います。
各機能の挙動チェック
まずは「SiteGuard WP Plugin」の機能一覧です。
機能としては10項目、さらに詳細設定とログイン履歴を加えた、12項目が全てとなります。
[機能一覧]
それでは、一つづつ設定します。
1.管理ページアクセス制限
結果:エラー。設定出来ません。
2.ログインページ変更
結果:エラー。設定出来ません。
3.画像認証
結果:設定可能
4.ログイン詳細エラーメッッセージの無効化
結果:設定可能
5.ログインロック
結果:設定可能
6.ログインアラート
結果:設定可能
7.フェールワンス
結果:設定可能
8.XMLRPC防御
結果:エラー。設定出来ません。
9.更新通知
結果:設定可能
10.WAFチューニングサポート
結果:エラー。設定出来ません。
11.詳細設定
結果:設定可能
※通常は「X-Forwarded-For レベル:1」に変更してください。
※デフォルトでは「リモートアドレス」となっています。z.com WPの内部構成は分かりかねますが、そのままでは全て同IPからのアクセスとして扱われてしまいます。
12.ログイン履歴
これは設定項目ではありません。が、「11.詳細設定」の後、再ログインし自分のIPがちゃんと表示されるか?チェックしておきましょう。
まとめ
SiteGuardの設定可能な項目
結局、設定可能な項目はこんな感じでした。
やはり「.htaccess」を使う機能はことごとく利用出来ません。
また、「詳細設定」でIPを正しく取得できるようにしておかないと「ログインロック」機能で、自分までロックされる可能性(※デフォルトでは、全て同一IPからのアクセスとみなされる)があります。
部分的で良いので開放して欲しかった
セキュリティ上「.htaccess」を編集させたくないのは十分理解できるのですが、多くの手法やプラグインで「.htaccess」が使われている現実を考えると、部分的で良いので開放して欲しかったのは正直なところです。
申し込む前によく考える点
サイトで「.htaccess」を使うプラグインを利用しているのであれば、無しでも運営できるのかどうか?
または、同じ機能を自力で用意出来るのかどうか?更には、その機能を維持する時間を確保できるかどうか?をよく検討する事をお勧めします。
まとめると・・・ 既に「.htaccess」を多用しているのであれば「z.com WP」は見送った方が良さそうです。高確率で手間が増えそうです。
ちなみにZ.comの「レンタルサーバー」プランでは普通に利用出るとの事。WP鯖を使って合わない場合は、こちらに振り替えるのもアリかも知れません。
【レンタルサーバー】自分で用意した.htaccessファイルは使用できますか? | ホームページ作成なら Z.com WebHosting
今回は縁がありませんでしたが、安価な部類ではあると思いますので、いつかまた趣味用サーバーとしてお世話になるかも知れません。
それでは、楽しいサーバーライフを!